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サンセベリア コレクション③( バナナ / サムライドワーフ)

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サンセベリアのコレクションを紹介します。

次はバナナ。

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Lav.24977プフィスなどと同じく大型になる種類です。

バナナの形状のような弓なりの太い葉が特徴です。

タイではここまで大きくなるようです。


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人の背丈を超えている。

笑っちゃうほど凄い。

この種の特徴である大きさや迫力を楽しむなら、兎に角、大きな株を手に入れることに尽きます。

葉の太さだけで言えば、Lav.24977の方が太いのですが、あちらは真っすぐ。

ゆるやかに弧を描いて、ムチムチはちきれそうなこちらの方が、観賞価値が高いかもしれません。

あと葉色がLav.24977やプフィスは緑ですが、バナナは青緑です。

最近、サイカスなどで青味が流行ってますから、そういうキャッチーさが葉色にあります。

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ウチの個体は、もともと同じくらいの大きさの親株があって、そこからランナーで派生した2代目のクローン株です。

親から切り離さずに成長させたら、1ちょっとでこの大きさまで成長しました

既に葉の大きさは親株を超えています

小さい株を親から切り離して単体でここまで大きくするのは、冬で成長が止まってしまう日本では難しいように思います。

このような大きい親株につなげたまま子株を成長させると、成長のスピードは倍どころか、5倍以上違うように感じます。

成長スピードが遅いサンセにしてみれば あっという間に大きな親を一気に超えるというミラクルが起こります。

何年も愛情を込めれば大きくなってくれる、という考えは幻想です。

子株は大きくなる前に、孫株や花芽を出して成長が止まり、大株に成れず仕舞いです。

出てきた孫株を育てても、小さな子株に孫を養育する力はなく、世代を繰り返しても小さいまま、という負の生育スパイラルに陥ります。

大株から出てきた子株を、大株につなげたまま育てて更なる大株へ。

これがバナナ、あるいは大きなサンセの正しい攻略法だと思います。

バナナの生育スピードは決して早くないですが、成長力は旺盛なので、少し環境を整えて何世代かつなげば、安定して大きくなっていくと思います。

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次はサムライドワーフ

サンセの中では、キングとか、クイーンとか呼ばれることもなく、脇役的な扱いを受けているかもしれませんが、個人的には評価が高いです。

コイツの大株はビザール感たっぷりです。

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葉が左右に展開して、どこまでも反復していくデザイン。

規則正しいのが好きなのかと思いきや、途中から身をよじらせる。

なぜお前はねじれる必要があるのか。


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見れば見るほど、なぜ?が浮かびあがる・・・これこそがビザールの本質だと思います。

理解に達することのないなぜ?の連鎖に、薄っすらと狂気を感じる・・・これこそがビザールの楽しみ方だと思います。

サンセの中で、特にビザールを思い起こさせてくれると個人的に感じるのが、サムライドワーフなのです。

このビザール感は56本ぐらい葉を揃えただけの子株では駄目です。

兎に角、デカくないと。

大株になれば、カンブリア爆発から飛び出したアロマロカリスなどを彷彿させてくれます。

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ここまでは、ベた褒めしましたが、少し難点もあります。

それはウチの生育環境に少し合わないということです。

サムライドワーフのように葉が緑色のものは、ロリダやバナナなど硬葉で青緑のサンセと比べると成長が早いです。

サムライドワーフの他でいえば、ボンセレンシス然り、パウエリ然り、Lav.23251然り。

ウチの生育環境の中では、緑色のこいつらが鬼門となります。

成長が早い分、環境ストレスの感受性が高いと思われ、葉焼け、葉色の抜け、徒長などがすぐに現れます。

ウチでは効率的に管理していくために、サンセ、タンクプロメリア、アガベ、ユッカ、ディオーンなど植物のグループごとに温度、日照、水やりなど決めて管理しています。

サンセに関して言えば、ロリダやバナナなどに照準を定めて一元管理しています。

どうやらその基準が、緑系の中型~小型にとって厳しい環境のようなのです。

本来は一番低い基準を持つ樹種に環境を合わせるとトラブルがないのでしょうが、ウチはロリダなどタフな主役に基準を合わせています。

サムライドワーフなどの脇役達は、ついて来られる奴だけついて来いと。

そんなことを言うつもりはないのですが、実質的にそうなっています。

そして脱落者が出てきます。

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このサムライドワーフも、夏場30%の遮光で管理していたところ、無残にも親株が葉焼けを起こしてしまい、まるで枯葉が似合うアガベのような佇まいに。

大きく成長した子株にも、薄く葉焼けの跡があったりします。

また寒さにも弱く、葉先の一部がダメージを受けて茶色になったりします。

個体1つ1つに応じて生育環境をカスタマイズするなんて無理なので、青緑系の生育に照準をあわせながら、緑系は事故を時折起こしながらも何とか上手くやっていくしかない、というのが現状です。


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