エディ・スリマンの復活
エディ・スリマンが遂に復活するようですね。
舞台はサンローラン。
イブサンローラン・リヴゴーシュを手掛けてブレイクしましたから、古巣と言えるでしょうか。
DIOR HOMMEを降板してからは写真集でばかりセンスに触れてきまして、いい加減に服を見せて欲しいと思っていたので、これは嬉しいです。
以前の記事でも書きましたが、かつて破産寸前のモードフリークとして疾走した時期がありました。
もともとDJの流れでドレッドしたBボーイだったんですが、社会人になって流石にダボダボでカジュアル過ぎる格好に嫌気がさして変わろうと決意したんですよね。
社会人でBボーイってのは女性に全くもてないですからね。
で、大人のお洒落ならユナイテッドアローズあたりじゃないかとUA原宿本店に行ったのです。
Bボーイしかお洒落をしたことないわけですから、かなり緊張してお店に入った記憶があります。
で、なぜかよく分からないまま地下のモードのフロアに直行してしまったんですよね。
服はどれも尖っていて値段も尖っていたわけで、かなり泡食ってました。
店員さんに話しかけられるのも怖かったのでほとんど下向いてましたね。
完全に途方に暮れたわけですが、突然、ある服を目にして雷に打たれます。
それが駆け出しのエディ・スリマンが手掛けていたYVRES SAINT LAURENのアイスブルーの革ジャケットでした。
よく分からないけど、これはとても格好良いに違いない、着たい、欲しい、と素直に思いました。
値段を見てビックリ、1万5千円だなんて買えるじゃん!
そして目を凝らして更にビックリ!桁を読み違えてまして15万円・・・。
社会人になりたての私にとってナカナカ数えたことのない桁だったので、何度も0を数え直しました。
その後、何度も足を運んで試着して最後は買いました。
それがこのジャケットです。
この買い物は私の中で大きなターニングポイントになりました。
何かが大きく崩れて再構築された・・・・金銭感覚が崩れて再構築されたのは勿論ですが、私をしがないBボーイからモードな大人(?)に引き上げてくれた恩人と勝手におもっていのがエディ・スリマンなんです。
恩人なわけですから、復活はブログの記事にしたいほど嬉しいのです。
で、新しいコレクションはとてもいいんじゃないでしょうか。
黒のダブルのライダースなんて欲しいです。
でも、もう買いません、買えません。
サイトを見て驚いたのは商品情報が日本語でオープンにされていること。
値段や色のバリエーションも掲載されているのが凄いです。
コレクションの発表とほぼ同時に判るなんて。
私が買い漁っていた2000年あたりはHPなんかなかったですからね。
コレクションの情報は雑誌やwebなどで断片的にしか集められませんでした。
UAとかバーニーズあたりでアンテナを貼って、絵型で入荷の有無や値段を確認して入荷連絡をお願いしたり随分と手間をかけました。
マルタン・マルジェラの絵型なんて、写真じゃなくて手書きの絵みたいでよく分からないんですが、押さえないと誰かに持ってかれちゃいますから、がんばって絵から読み解いて入荷連絡をお願いしてました。
受注会に呼んでもらったり、呼んでもらうために前シーズンにそこのお店での買い物をがんばったり。
いやー、時代は変わるもんですね、感慨深いです。