オリジナル家具の造作① ~ダイニングテーブル&チェスト~

コーポラ入居後に制作をしたオリジナル家具「チェストと連続したダイニングテーブル」について記事にします。

コーポラ入居前から結婚記念ということで購入したイサムノグチのダイニングテーブルサイクロン(直径1200のタイプ)を使っていまして、コーポラ入居後もそれを使っていくつもりでした。

もともとテーブルを壁やキッチンにくっつけるのが「狭いので妥協しました」という感じがしてとても嫌だったので、コーポラ新居にはオブジェのようなイサムノグチのテーブルを空間の真ん中にで~んと置こうと考えていました。

ところが、設計を進めていくうちに「ウチのダイニングは思ったより広くない」→「どこか省略しないと」→「ダイニングテーブルが大きすぎやしないか」ということが日増しに気になるように。

大人6人ぐらい余裕で座れる大きさなんですが、私も妻も友達が多いわけじゃないので、活躍の場はそんなにない。

また、妻と子の3人だと大きな円の片隅に寄って座るような状態でして、使わないテーブルの反対側は物置と化していました。

そんな感じでテーブルは小さいモノに買い換えということに。

しかし、図面と睨めっこするとテーブルを小さくするだけじゃ済まなく、どうしても壁付けを考えざるを得ないという結論に至りました。

なんですが、やはり「狭いので妥協しました」という感じがして、嫌ということには変わりない。

悶悶と悩んでいると段々と怒りが沸いてきまして(笑)、だったら格好良いオリジナル家具を造作して「仕方なく」感を解消してやろう!ということに決めました。

ではどういうテーブルにするか。

壁なりキッチンなり、どこかに付ければ省スペース化になるので、まずどこにつなげるか。

我がコーポラのキッチンはシステムなので、白い空間の奥に白一色にして押し込んでいます。

白い全体空間の中に沈めて目立たないようにしてシステムのダサイところを隠して、見栄えを良くしています。

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左の天井の高い方がダイニングにです。

キッチンが対面でありダイニング空間と距離もありますので、キッチンとダイニングの動線確保はあきらめて、ダイニングテーブルはキッチンとはつなげずにダイニングの壁に付ける形に。

そして、キッチンと離れてダイニングがあるなら、ダイニングが独立した意匠として完結するようなパンチのある壁付けダイニングテーブルを作ろうと思いました。

作るのは入居してから。

実際の空間のボリュームを見てみないことには、怖すぎて作れません。

入居するまではイメージ作りをしました。

壁付けの「仕方なく妥協した感じ」を解消するために、壁とテーブルの間にチェストをかます。

テーブルが直接に壁と接することを回避できて、チェストとテーブルが一体化することで空間の主役となるだけの大きなボリュームを出せる。

そして、デザインや仕様を凝ることで空間の「顔」にまで高める。

まず、材質ですがウォールナットを大きな割合で使おうと。

上掲のダイニング・キッチンの写真のとおり、高い方の天井はウォールナットの板張りにしてあります。

落ち着いた重厚感を出すためのセレクトですが、素人の思い込みで決めたことなので、実際に空間を見てみると他にどこにも木調がなくて、天井の木調だけが浮いている感じがします。

天井を浮かせないために、下のリビング・ダイニングには同じウォールナットの家具をそこそこのボリューム入れて、天井とイメージをつなげてバランスを取らないといけない。

そんなことでウォールナットを大きな割合で使おうと。

濃くて格好いいですしね。

色んな樹種をコーポラの設計を通しみましたが、ウォールナットがポピュラーでありふれていだとしても格好良いモノは格好良いのです。

但し、全部が木調だと野暮ったい。

素材を切り返すことでモダンな印象を持たせることができるので、何か異素材をミックスしたい。

これには結構、時間がかかりまして最終的にチェスト前面をドンス(布団)張りにすることに。

高級ホテルのベットルームで見ましてこれしかない!と。

布地はシャイニーなベルベット。

どういったベルベットにするか・・・・これは非常に悩みました。

ニュートラルで上品なグレーやベージュを探したのですが、ベルベットは各社品揃えが少なくて、しかも寒色やら暖色やらに色かぶりしてニュートラルな色調がない。

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大量にサンプルを取り寄せましたがどれも気に入らない。

以前のカーテンなどの生地についてという記事で書きましたが、布地関係は自分の中にこだわりの蓄積があるので、ついつい執拗になってしまいます。

ただ、記事にも書いていますが、有名布地メーカーの直営ショップではそのブランドのイメージを具現化した商品はたくさんあるのですが、こちらのイメージにつながらない。

そんなところで、色々なメーカーをあつかったマナトレーディング(卸)に出会いまして、イメージ通りのベルベットが見つかりました。

メーカー直販が直営店(1社しか扱わない)とすれば、マナのような所は卸のセレクトショップ(しかも全種類のサンプルが大きなサイズありますので、インテリアショップのカーテン・生地コーナーとは比較にならない)と言えます。

こういう卸のセレクトショップにこそ、思い描いたイメージを形にできる懐の深い品揃えが用意されているのだと思い知らされました。

カーテンも良いのが選べましたので、マナはオススメです。

思い通りのベルベットの生地が見つかったので、ドンス(布団)張りがイメージ通り高級感・上質感を伴うようになっで、家具全体が空間の顔と言えるようになったと思います。

それから、テーブルと壁付けチェストの一体感。

見栄え良くつなげること。

これは造作をお願いしたところがおもしろい提案をしてきて、チェストの途中にテーブルをぶっ刺す形に。

そして、ダイニングはリビングと空間を半々に分けて作るのですが、リビング側から反対のダイニングを俯瞰したときに、そこに設置された壁付けチェスト&ダイニングテーブルが格好良く見えるように、リビング側に向かって家具の「正面」を作ろうと思いました。

デザインによって家具の正面といいますか方向性を出そうと。

ということで、リビング側にくるテーブルの端を閉ざさないように半円の形状にしてオープンにしようと考えました。

また、半円となれば脚は1本になり、デザイン的に2本脚よりシンボリックになるなと。

その1本脚をオブジェのような形状にすれば完璧。

ここまでやれば完全にリビング側が家具の正面となります。

色々と書きましたがイメージとしてはこんな感じです。

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家具屋さんとの打ち合わせ資料として作成したイメージです。

何パターンも考えていたので、実際に出来上がった家具とは部分的に異なります。

またイメージとしてインテリアの写真を付けていますが、1年以上も前のイメージなので実際には半分も購入してません。

昨年7月にコーポラに入居して、ダイニングこそ家族の営みの中心という信念のもと早速に家具屋さんと打ち合わせに入り、3ヶ月の設計期間と1ヶ月の制作期間を経て遂に完成しました。

制作を依頼する家具屋選びと選んだ家具屋とのやり取りには悪戦苦闘しましたので、それは次の記事にしようと思います。

コーポラは設計士を選べずに苦しんだ口ですが、オリジナル家具の制作は好きなところを選べますので二の舞にはならないぞ!と意気込んだのですが・・・・これがまたもや微妙でして、設計やコミュニケーションに苦しみました。

産みに苦しみはつきものですね。

完成したものは、まあイメージ通りで良かったので結果オーライとしています。

制作を依頼したのはTime&Styleというお店です。

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どこかで見たことある、と感じられた方がいらっしゃるかもしれません。

実はお正月の更新でアップした写真に写っています。

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今年、我が家の年賀状に印刷した写真です。

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オリジナル家具の制作は入居前から決めていたことですので、それまで使っていたイサムノグチのサイクロンは当然お役ご免となります。

イサムノグチと一緒に使っていたイームズの椅子もです。

ところが、新居にもってきて置いてみるとですね、イサムノグチにしろイームズにしろこんな格好良かったっけ?と目を疑ってしまいました。

普通の賃貸マンションにですね、イサムノグチとか置いても、そりゃあ見栄えしませんよね。

イームズもごくありふれた家具ですが、このコーポラに持ってきて改めて魅力に気がつきました。

これは他のデザイン性の高い家具全てに言えると思いますが、ポテンシャルを活かすも殺すも空間次第なんだな~と妙に納得しました。

イサムノグチの場合は脚のワイヤーがポイントなのですが、そのワイヤーはテーブルから一定の距離を取らないと天板に隠れて視界に入らないのです。

以前に住んでいたごくごく普通の賃貸マンションでは、結構、空間がたて込んでいたので、一定の距離なんて取れやしませんでした。

そういった点もコーポラ新居では改善されましたので、驚くほどの見栄えを示してくれたのだと思います。

でも、オリジナル家具を作るんだと心に決めていましたので、後ろ髪を引かれながらオークションにかけましたが。

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