アートフォト作品「夢」(Astier de villatte アスティエ・ド・ヴィラット )について
我がコーポラに飾るアートフォト第一弾「Aurora」を記事にしてから8ヶ月。
ついに第二弾「夢」が届きました。
冒頭の写真です。
こちらの作品は、Astier de villatte(アスティエ・ド・ヴィラット)のキャンペーン用に撮り下ろされた写真です。
こんな感じで写真集として発売されています。
写真家はSOPHIE DELAPORTEという方で、サイトを見る限り広告で活躍されているようです。
ブランドのストーリーを感じさせる絵柄、アスティエの製品紹介、そしてアスティエの作家達の出演など、ファンのウケはとても良いだろうと思う内容です。
キャンペーンとしては秀逸じゃないでしょうか。
この作品との馴れ初めは、以前に書いたAstier de villatte (アスティエ・ド・ヴィラット) のプレートという記事で、既に報告させていただいています。
最初はこちらの作品(確か「鬼ごっこ」か「かくれんぼ」というタイトル)が気に入ったんですよね。
完璧なストーリー性と、秋色アジサイを思わせる That's おフランスなシアン混じりの色調に一目惚れ。
今でも一枚選べと言われればこれです。
ただインテリアとして飾る写真として考えた場合、作品と1対1で対峙して鑑賞するというよりは、空間の中の1要素として常に1対多の関係における多の1つとして視界に存在することになります。
作品単体としての完成度は実はそんなに必要なくて、空間や生活に何かしらの雰囲気、色、形・・・なんでも良いんですが、プラスとなる要素をもたらしてくれればそれでOKなのです。
そこで、ちょっと基準を緩めて作品選びを考え直してみました。
ここら辺が気になった作品。
その中で、段々と存在感を増してきたのが冒頭の「夢」でした。
「夢」
画面上で全てストーリーが完結している「かくれんぼ」(「鬼ごっこ」?)より、虚空を見つめる「夢」の方が抽象的な分ですね、鑑賞者が自らの中でストーリーを思い描く余地がある。
その余地を思い描くことで、鑑賞者の中で余韻が膨らみます。
画面上で語り尽くされていると、それ以上は感慨が深まりませんからね。
つまり、飽きないということで、日常的に目にするインテリアとしては相応しいと思いました。
こういう風に自分の中で候補作品を整理していったわけですが、これをH.P.DECOの店舗でやったわけですよ。
ご存じの方は分かるかと思いますが、店員の猛烈アピールの砲火の中での整理です。
H.P.DECOの接客って、ラッセンのバッタ物の絵を無理やり購入させようとする路上勧誘とダブるんですよね。
アスティのブランドストーリーを説明されても、私は単に写真そのものが気に入っただけなのでどうでもいい話なのですが、無理矢理付き合わされます。
商品の説明を繰り返し、ブランドストーリーやデザイナーの話を陶酔気味に語り、「お似合いです!」と客を持ち上げる・・・・そこまであらゆる手を尽くさないと売れないんでしょうか?
あそこまでするということは、よっぽど商品に自信がないとしか思えない。
同じアスティエを扱うARTS & SCIENCEとは大違い。
あっちは自信を持って、来る者に押し付けず、去る者は追わず、ドッカリ構えてます。
私は以前のAXISのチャリティー写真販売の記事で書いたとおり、煽られると嫌なんで放って置いてくれ!と叫びたかった。
アートフォトとか普段扱ってないお店の店員が「お客様、これイイ写真ですよ」と、自分で言うのも何ですが100万近いカメラに数十万のレンズを使って趣味で撮影し、家ではA2サイズのアート紙に自家プリントして、そこかしこの写真展に足繁く通うハイアマチュアであるこの私に向かって言うわけですよ。
温厚で(?)シャイで(??)泣き虫な(???)私にもプライドというものがあります。
「写真の善し悪しは十分に自分で判断できるし、良しと思って買おうと昂ぶっている私にアナタは冷や水を浴びせ続けていることが分かりませんか」とひたすら念じていました。
途中からドンドン気持ちが冷めてきましたので、逆に冷めた気持ちで本当に購入するのか吟味して、この苦行のような猛アピールに晒されても購入意欲は折れなかったため、最終的に決断しました。
アスティエはちょこちょこ買っていますが、あの接客には未だに馴れません。
これが今年2月のことでして、注文して暫くして「夢」が在庫ないため追加プリントになり時間がかかると言われて、3月に入ると入荷が遅れてGW明けになると言われて、連絡がないため5月中旬にこちらからTELを入れて、ようやく入荷日が確定して、先日、手元に届きました。(支払いは入荷してから)
とりあえずフォルナゼッティの壁紙近くに置いてみました。
ERCO社のウォールウォッシャーを配した壁にようやく相応しいオブジェができました。
このシリーズの写真は在庫が無くても追加プリントを頼めるようですので、興味ある方は諦めずにTELしてみてください。
ちなみに「かくれんぼ」(「鬼ごっこ」?)は、私が「夢」を購入した際にまだ在庫がありました。
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ちなみにフォトグラファーのSOPHIE DELAPORTE女史はこんな写真を撮られている方です。
独特の「澄み感」があります。
なのに決して軽くない。
独自の空気感を備えた作家だと思います。